<長崎大栄丸沈没>船長らの操船不十分 報告書で運輸安全委(毎日新聞)

 長崎県平戸市沖で昨年4月、巻き網漁船「第11大栄丸」(135トン)が沈没し、乗組員11人が死亡、1人が行方不明になった事故で、運輸安全委員会は28日、事故調査報告書を発表した。大波を受けて船がバランスを失って傾き、沈没するまでの経緯を詳述。沈没原因として、船長や漁労長の操船が当時不十分だったことを挙げる一方、このような事故を回避するための操船技術が全国的に習熟されていないことなども指摘し、水産庁、長崎県に各漁業者への指導を求めた。

 運輸安全委員会は事故原因の一つとして「船を所有する大栄水産が、船後方からの大波を避けるなど危険回避のための操船技術教育を十分していなかったことが考えられる」とした。また、甲板上に大量の網を載せているために重心が高くなっている巻き網漁船の構造も今回の事故の原因とみているようだ。

 一方、安全委は大栄水産だけでなく、全国の巻き網漁業者の間では、大波に対する危険回避方法が完全に熟知されているとは限らないとも指摘。このため、「所見」として、水産庁や長崎県に改めて、各漁業者に危険回避のための操船技術熟知を促す安全対策を取ることを求めた。

 報告書はさらに、事故当時の乗組員22人の行動についても詳しく記した。行方不明の甲板員、墨谷智之さん(当時31歳)については「(事故発生時)船室で寝台に横になって休んでいた」と記載。安全委は「引き揚げた船内から遺体が見つからず、行方不明となったのは、墨谷さんが横になっていた場所が船室入り口近くだったため、沈没の際、潮流で船の外に流されたのではないか」とみている。

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by a4yu70jyux | 2010-05-28 19:52